交響詩「ジャングル大帝」 by 関西フィルハーモニー

投稿者: | 2009年8月23日

ジャングル大帝といえば、私たちの世代には懐かしい、手塚治虫さんの漫画で、1965年には手塚作品としては初のカラーテレビアニメになりました。
その音楽を書いていたのが、冨田勲さんで、同年、コロムビアから、その音楽を発展させた、交響詩「ジャングル大帝」が発売されました。
雄大な自然を感じさせるスケールの大きな冒頭のテーマ、随所に現れるやさしさ溢れる美しい旋律、管楽器のミュートを駆使したユーモラスな動物の表現など、子どもから大人まで、オーケストラ音楽のすばらしさを味わえる、傑作なのですが、現在オリジナルのLPはもちろん、CD化されたアルバムも入手出来ない状態になっています。
また、オーケストラが取り上げようにも、当時の譜面管理のルーズさから、冨田さんが貸し出したオリジナルのスコアやパート譜が、戻ってこず、当然コピーなどもない時代ですから、演奏しようがない状態でした。

その名作が、手塚治虫さん生誕80周年を記念して、現存する音資料をもとに新たに譜面起こししたスコアに、冨田さん自身が全面的に手を入れ、オーケストレーションをより充実させて、交響詩「ジャングル大帝」(2009年改訂版)として甦りました。
既にレコーディングは日本フィルハーモニーですませ、10月にCDと、5.1chサラウンドで聴けるDVDのセットで発売するのですが、公開での世界初演が、先週末、大阪のいずみホールで、録音と同じ藤岡幸夫さんの指揮のもと、藤岡さんの手兵である関西フィルハーモニーによって行われました。

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これは、開演前のいずみホールの様子です。
実は、いずみホールはお恥ずかしながら初めてで、すばらしいとは聴いていましたが、響きが豊かで、舞台との一体感もあり、本当にいいホールですね。

当日は、日本中から冨田ファンが駆けつけて、熱気溢れる素晴らしい演奏会になりました。
今年はこれが唯一の機会ですが、今後オーケストラで取り上げられる機会も出てくると思います。

10月21日に発売される作品の詳細については、また改めてお知らせします。


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