大江光 (おおえひかり) 作曲 担当:1992年~
私にとって、思い出深い初プロデュース作品。
父である作家大江健三郎さんの本が好きで、新作が出るたびに読んでいたの ですが、1986年に刊行された「M/Tと森のフシギの物語」に息子光さんの作曲であるという曲の楽譜がのっていました。その曲が好きでずっと心にひっか かっていて、’91年にコロムビアに入って、音楽の仕事をするようになり、思い立って、住所を調べ、大江さんに手紙を書きました。お返事をいただき、実現 した企画です。
第1作「大江光の音楽」はクラシック部門で92年のゴールドディスク大賞を受賞。第2作「大江光ふたたび」は健三郎氏のノーベル章受賞と重なったこともあり、空前のヒット。94年のレコード大賞企画賞、ゴールドディスク大賞(クラシック部門)を受賞。第3作「新しい大江光」は97年にリリース。
一番新しいアルバムは、2005年にリリースした「もう一度大江光」。
私にとって、赤坂のコロムビアスタジオの最初の録音が光さんのアルバムであり、最後も光さんのセッションでした。
いろいろな意味で、私には特別な作品であり、アーティストです。
光さんは今も、静かに作曲を続けています。