新イタリア合奏団が、3人のソリストとともに日本ツアーを行いました。
DENONレーベルで長いおつきあいのある、イタリアを代表する室内アンサンブルで、高木さんとは、アルバムも一緒に作っています。
今回は、3人がそれぞれソロをとる曲あり、彼らだけの曲ありという構成で、これまでの新イタリア合奏団のファン層とは違うお客様も多く、楽しいコンサートになりました。
特に高嶋さんとのヴィヴァルディの「夏」は、最初にヴィヴァルディの使った音画法(Tone Painting)の手法について実演付きで説明して、とても面白く聴けたと思います。高嶋さんの話と、アンサンブルのメンバーのおどけたジェスチャーが、絶妙のコンビネイションで、さすがイタリア人という感じでした。こんなに彼らの「地」が出たのは初めてではないでしょうか。終演後も、みんな「こういうのもいいだろ」と言って、楽しんでいた様子でした。
彼らの演奏は、遊び心と鋭さを併せ持ち、ヴィヴァルディの2曲(「夏」とフルート協奏曲の「夜」)はどちらも緊張感のあるすばらしい演奏でした。高木さんとの「夜」は、アルバムでも録音した曲ですが、そのときは、会場の外で鳴く虫の声が入ってきて、それがまたいい雰囲気だったのを思い出します。